俺様の勝ち?


今更ですが映画を見て思ったことを思いつくままに。ちなみに沖縄での上映は1月24日(日)にいったん終わった後、昨日30日(土)から再上映。もう一度行けるかな?
私はセブンのファンなので、セブンとその息子ゼロについてに偏った内容になってるのはご容赦を。

  • 映画のタイトルが出るところは今ひとつ。妙にこじんまりしてた。
  • 「市内は飛行禁止!」ではないんだな。
  • ベムラーを倒して宇宙警備隊本部に帰還したメビウスを出迎える、マントを着たゾフィーウルトラマン、セブンの後ろ姿。その格好よさときたら。
  • ウルトラの国は何もかもが淡い緑色に輝くクリスタル様の材質でできているようだ。何だか寒々としている。私はあまりここに住みたくはないな。
  • 話には聞いていたがウルトラの母の声は…悪い冗談どころか犯罪レベル。
  • キングもなぁ…迫力なさ過ぎだよなぁ…。
  • 一方、宮迫ベリアル様は凄い!素晴らしい!NHKスペシャル沸騰都市」のナレーションが印象に残ってたので、今回のベリアルもかなり期待していたら、文句なし。最強最悪といいつつも、そこはかとなくチンピラ風情がどうにも拭えない少し哀しい感じもいい。でも宮迫さんの本業?のお笑いは全然見たことがない。
  • 内山まもる先生の漫画でもそうだったが、宇宙警備隊内に凶悪な敵が侵入してウルトラ戦士達がバタバタ倒されるなんて大変な事態が起きていても、一般市民はそんなこととは露知らずに過ごしている。光の国の一般市民にとって、自分達の頭上に巨大な本部を構えている宇宙警備隊というのは何なんだろう?これまでベリアル以外に犯罪者がおらず、誰もが普段の生活で犯罪そのものを意識していない社会で宇宙警備隊は、身内に隊員や関係者がいない限りは、自分とは基本的に無縁の存在、専ら自分達の知らないどこか遥か遠くで困っている人たちを助けてる、というぐらいのことか?
  • 結局同じ世界のウルトラマンたちが同じ画面に登場するばかりになってたのが残念というか、わかってないなぁと思えた。例えば初代とUSAズが一緒に戦う、タロウとマックスが一緒に戦う、そういう場面が見たかったのに。
  • ミライくんがすっかりいい男になってた。
  • ついにアギラ登場(感涙)。しかも強い!カプセル怪獣3匹を同時に使い、レイオニクスのレイに「すごい…」と言わせ、元祖怪獣使い・セブンの面目躍如。それにしても、仕事を終えた3匹が並んで「俺達がんばったよぉー!」とでも言ってるようなのは、可愛くて仕方がないだろうなぁ。セブンとカプセル怪獣たちとの信頼関係もとてつもなく強固そうで、この関係を維持するために普段からどうしているのか興味津々。
  • あんなに何度も何度もレイに呼び出されて、ゴモラは疲れないのか。「もうやだヴぉ!」とか言わないのか。
  • 自分(私)が嫌な奴と嫌々仕事をしつつ、面と向かっては文句を言わずにいるせいか、キング星の伝説の超人だろうが宇宙警備隊の超エリートのマント着用組だろうが、誰彼構わずタメ口をきき悪態をつく清々しいゼロが羨ましかった。いったいどこで誰にどうやって育てられたのか、いつか父親の許に戻る日のためにせめてTPOに応じた言葉遣いくらいするようにならなかったのか。別にいいが。
  • アスカ=ダイナがペンドラゴンに唐突に現れたことの説明がないのが不満な人が結構多いみたいだけど、どこから来たとか、どうしてとか、あまり問題じゃなくない?だってウルトラマンだのに〜。
  • レイがベリアルに「俺達は兄弟だ」と言い、レイが「俺はお前とは違う」と答えたときのベリアルの「なぁにが?」が妙に耳に残ってる。それと脱獄直後、タロウ率いるヒラ警備隊員達が全く相手にならなくて「マジメにやれぇ!」と一喝したのにもしびれた。ベリアル様最高!
  • ゼロはカッコいい。初めて見た時は「なんでガンダム顔なん…」「青いのはどこからきたん…」と思ってたけど、嫌いとか受け入れられないということではなかったので、見慣れると素直にカッコいいじゃないかと思えてきた。正面顔はキツいけど横や斜め後ろから見れば意外に子供っぽくもあるし、派手なデザインも若々しくていい。それでも、父親とあれだけ顔が違うんだから身体の色は赤だけでいいだろうとは思ってる。
  • 映画を見ている観客の気分を代弁するのがその役目なんだろうが、怪獣墓場でのゼロの戦いを見てるオキのあのはしゃぎようはなんだ?その少し前、ベリアルの攻撃から貴方達を守って盾になったウルトラ戦士は殺されただろう?光の国のスペースポートでも興奮して大騒ぎだったけど、見送りに来ることのなかった一人のことはもうすっかり忘れたか?この映画の他の部分にたいした不満はないが、これはあんまりじゃないかと思う。
  • それにしてもゼロは凄かったね。上空からエメラルド色の光線を放ち(姿は見えなかったが)、あっという間に何体もの怪獣を倒しながらの華々しい登場。一度に多くの怪獣・宇宙人を前に一瞬たりともひるむ様子さえ見せず、若さと怒りにまかせて突き進んでいるようで、しかし的確に技や武器を使い分けて全く無駄な動きをしない。誰もついて来られそうもない圧倒的なスピードと力。彼本来の素質と厳しい修行の成果とはいえ、いやはや。ただただ目を奪われるのみ。
  • エネルギーコア(“聖なる光”)には意思があるのか?その昔、邪悪な心を持って近づいたベリアルを拒絶した光。かつてベリアルと同じように誘惑に駆られたが、試練を経て強靭な精神を持つ戦士へと成長し、再びその手を伸ばしたゼロに力を与えた光。その力を手にし、真にウルトラ戦士となることができるかどうかは“聖なる光”の審判を待たなければならないのか?もとはと言えば自分たちが作り出したものに自らの運命が左右されることも受け入れているとは、光の国の人々…と言ってもそのごく一部だが…も少し不思議なところがあるものだ。
  • ベリュドラはキモかった。
  • 何故ゼロが父親のことをずっと知らずにいたのか、その理由はわからずじまい。映画のなかではそれで差支えないけれど、これから後付けの理由を考えるのか、明らかにしないままか、どうなんでしょうね。
  • 映画の終盤、何事もなかったかのような街にぽつねんと佇み、赤ちゃんを抱いた若い夫婦や自分と同じ年頃の若者たちが幸せそうに、楽しそうに傍らを通り過ぎて行くのを悄然と見送るゼロ。これまでの破天荒な彼はどこへやら、別人のように憔悴した様子が痛々しい。初めて知った自分の父のこと、その矢先の父の死、一人前の戦士と認められて故郷に戻っては来たものの帰る場所はない。知らなかったとはいえ父に恥をかかせ、迷惑をかけ続けていた自分。そんな自分を責める間もなかった父。さっきの親子連れに自分が永遠に失くしたものを見た気がする。さまざまな思いが渦巻いて、嗚咽が漏れる…その後に続く場面は賛否両論だけど私は好きだ。
  • 無限の宇宙にその名を知らぬ者のない戦士である父。その血と力と技と意思とを受け継いだ者であることを受け入れ、自ら名乗りを上げた息子。こんな普通じゃない二人が、普通の人々の普通の時間が行き交うなかで初めて親子として再会した場面、キングの演説の場、その輝かしい地位と名誉の象徴たるマントを身に着けずにいる父とその息子とが、カラータイマーさえつけていない名もなきヒラトラマンたちと肩を並べていた場面。この二つの場面が良かったな。戦士としての過酷な日々のうちにも、ほんの少しでも一人の父親とその息子として、平穏な時があるようにと思わずにはいられない。

ここで一旦アップしますがまだ続きを書くかもしれません。