仕事で必要に迫られ、某老舗輸入高級車ディーラーに電話。
こちらのお願いに対する先方の答えがノーであろうことは分かってはいたものの、顧客でもなければポテンシャル・カスタマーですらなさそうな人間を相手にしての、まさに「鼻であしらう」とはこのことかという高飛車さは、正直言って予想以上だった。
商品は超一流のブランドだが、扱っている人間のほうには見知らぬ相手に対しても紳士的に、誠実に応対するような心のゆとりはないらしい。電話中と電話を切ってしばらくの間は「気ぃ悪いなー」と思っていた。
しかし、彼のあのただひたすらな尊大さは、彼がこの小さな島で毎日毎日、中金持ちさんたちや小金持ちさんたちに媚びへつらい続けていることの代償なんだろう。そう考えれば可笑しくさえある。