午後、玄関のチャイムが鳴る。のぞき穴から見るが誰もいない(のぞき穴から見える所に立たない人が多い)。若い男性の声、購読している毎○新聞の販売店から来たという。ドアを開ける。毎○新聞を購読してもらっているか?と聞くのではいと答える。そうですか、実は自分は毎○新聞の販売店に勤めていたけど辞めることになったので、これはこれまで&これから購読して下さってるのでお礼ってことで、と手に持った商品券の束から何枚かを私に。えっ?と思いつつも、はぁそうですか、そういうことなら、と受け取る。はいさようなら、とはいかなかった。
…で、実は自分は毎○を辞めて今度は朝○の販売店に移ることになった、つきましては毎○との契約が終了したらその後は朝○を購読してほしい、と、こう言うんですね。
いやあの、うちはちょっと仕事柄朝○さんはマズいんですよ、申し訳ないけど、と言うのだが引き下がらない。いや絶対いい新聞ですから、僕も頑張りますから、お願いしますよ、僕にチャンスを下さいよ、いや、ですからうちは仕事柄どうにも(以下略)…と、玄関で延々と押し問答。お兄さんは死んでも手ぶらでは帰れないという様子で、スポ根ドラマもかくやの口調と迫力でお願いしますと90度のお辞儀を繰り返す。いやだからうちは…(以下略
これが一体どれほど続いたのか、もう根負け。あのですね、先ほどから何度もお話ししてますけどうちは朝○さんはマズいんで、配達していただくようになってからやっぱりお断りするかもしれませんがそれでもいいですね?としつこく念押しして、6ヶ月と言うのを3ヶ月に減らして契約。下さった商品券は毎○を購読してることに対してで間違いないですね、と言質を取る(真偽はどうでもいい)。はい、ではそういうことで。私がドアを閉める間も、閉めてからもお兄さんは大声で「ありがとうございました!」と言い続けていた。ハズカシス。


夜になってから朝○の販売店から電話。今日お兄さんとした契約内容の再確認。「商品券を差し上げたかと思いますが何枚でしたか?」やはり朝○の餌だったか。