昨日九州・四国・中国地方に長時間居座って甚大な被害をもたらした台風14号日本海へ。日本海へ抜けたのだからこのあたりには影響はないだろうと思いきや、朝から風が強く、時折雨も激しく降る。ちょうど外出していた時に一段と風雨が強くなって、ずぶ濡れの上に傘もお猪口に(お約束)。


どこへ出かけていたかというと、皮膚科の医院。引越し前にもらっておいた飲み薬がなくなったので、引き続き薬をもらうために診察を受けに行った次第。
この小さな街は異様に病院・医院の多いところで、皮膚科に限っても徒歩15分圏内に何箇所もある。どこへ行こうかとしばらく考え、まちBBSで「さばさばした女医さんがてきぱき診察してくれる」と書かれていた、家から一番近いところに行くことにした。「さばさばした女医さんがてきぱき診察してくれる」というのは以前は苦手だったと思うが、まぁいい。


駅近くの古い雑居ビルの2階にあるその皮膚科へ。狭い。ドアを開けると正面に受付があるが、誰もいない。カウンタで受付の用紙に記入していても、患者が来たのを察して誰かが出てくるでもない。
用紙を書き終え、雑然とした室内を覗き込むように「すみませーん」と声をかけると返事があって、右手(診察室のあるほう)から豹柄のシャツに黄色いエプロン掛けの、小太りの年配の女性が出てきて受付。座って待っていると診察室から「○○さんどうぞー」と声が。ん?さっきと同じ声…?


診察室の椅子に座っていたのは、豹柄のシャツに黄色いエプロン掛け、刺繍やビーズのついた黒のビロード地のズボンをはいた小太りの、その女性だった。


あなたは医師だったのか。


「医師」を思い浮かべてみる。私の知っていたあの先生、あの先生、あの先生にあの先生。ケーシー、襟付きのコート様の丈の長い白衣、青や緑のオペ着…。
どうしても目の前のこの女性が、あの先生方と同じ過程を経て同じ職業に就いている人だとは思えない。が、そんなことを考えていても仕方がない。


どうなさいました?と聞かれたので病名を答える。先生、病名?を英語?で書く(やっぱりお医者さんなんだな…。)先生は私の顔をちょっと触って、見てみる。(以前よりはだいぶ良くなってるから症状はわかりにくいかも?)先生、何も言わない。薬は何を?ヨクイニン?と聞かれたのでそうですと答える。錠剤?いえ粉末です。
先生は散らかった机の上の、薬のリストの本を取って不器用にめくるが、その本にはヨクイニンは載っていないらしい。どうしてかしらねぇと言いつつ立ち上がって、雑然と積み上げられたものの上から別の本を取り、それを見ながら処方箋に薬の名前を書くが服用する分量がお分かりにならないらしい。薬局に電話して聞く。14日分の処方箋を書いて、散らかった机の上の湿った付箋紙に薬局までの地図を描いて私に手渡し、お大事にと。会計ももちろんその先生が。


もう少し時間をかけてちゃんと診て欲しかった。
豹柄のシャツでもいいからせめてその上に白衣を着ていて欲しかった。
その机の上の散らかりようは何でしょうか。お菓子の容器とか化粧品の瓶とか。「診察室」って、ただの散らかった部屋みたいですけど。いくら何でも一応医療機関なのにこれはないでしょう?粉瘤の患者が来たらここで手術するんですか?私はお断りだぞ。


そんなわけで、次回は他の皮膚科に行くことにします。