今週はフィットネスクラブにも行かず、家で片付けに専念することにしています。
今日は小ぶりのダンボール箱3つにいっぱいの写真・ネガ・ポジの始末。紙焼きは自分たちの映っているものだけを抜き出して、それ以外(風景だけとかモノだけとかの写真)は全部捨てる。ネガとポジは紙袋から出して、専用のボックスへ。ネガ・ポジをきちんと見れば、半分くらい(いやそれ以上か?)は要らないスリーブなんだろうけれど、今それを全部ライトボックスで見てチェックしていたら何も片付かないから、とりあえず全部ボックスへ押し込んだ。紙焼きの始末は今日はあまり進みませんでした。


その一方でビデオテープをDVDにコピーして、次々と古本屋へ持っていくモノの箱へ移す。今日はブラウニングの「フリークス」、フェリーニの「ジンジャーとフレッド」、照屋林賢の「ティンク・ティンク」、それに「QUEEN GREATEST FLIX II」の4本。


「フリークス」(1932年)は旅回りのサーカスを舞台に、ブランコ乗りの美女クレオパトラと小人男性ハンスとの愛情のない結婚を軸に展開する、小人、コーンヘッド、二重体児、四肢の無い者、下半身の無い者などフリークスたちの愛憎劇。
画面に登場する全ての異形の者たち - ハンスへの侮蔑を露わにし、彼の遺産だけを目当てに結婚したのだと豪語し、彼に毒を飲ませて殺そうとしてフリークスたちの怒りを買い、美しい手足を切り落とされ、鶏のような奇声を上げるだけになり、見世物にされているかつてのクレオパトラもその一人 - は、ありのままの姿で出演している。


サーカスのフリークスたち、テキサスの四本足女(二重体児の一種)、エレファントマン…自ら見世物となることで生計を立てる人たち、闇に潜み続ける人たち、抹殺される人たち。子供の頃によく見ていた「8時だヨ!全員集合」には時々小人プロレスの人達が出てくることもありましたね。今はそういう人たちをテレビで見ることはなくなりました。人権への配慮など、健常者でない人達を取り巻く環境がかつてとは大きく変わったんでしょうが、単に晒し者になることがなくなっただけなんでしょう、恐らく。


ジンジャーとフレッド」(1985年)もフェリーニお得意のサーカスの世界。クリスマスの特別テレビ番組。乳房が18もある牛に巨乳女性、手錠を掛けられたイケメン凶悪犯、テレビ無しの一ヶ月を過ごす実験をして「もうこりごりです」と泣く女性、死者(単なる雑音)と対話する超能力者、可愛い小人楽団と踊り子たち、そして古き良き昔を思い起こさせるために呼び戻された、老醜を晒すジンジャー・ロジャースフレッド・アステアの物真似芸人。誰も彼も見世物である。低俗極まりないテレビ番組が舞台の。
映画館で何度も見て、ビデオでも何度も見る大好きな映画。ジンジャー(G・マッシーナ)もフレッド(M・マストロヤンニ)も故人になったことを思うと寂しい。


フレディ・マーキュリーが亡くなってもう14年にもなることが、私には未だにどうもよく分からないでいる。


「ティンク・ティンク」は照屋林助さんの語りが何とも温かくて穏やかでいい。


長々とスマソ。最後は簡単になっちゃいました。